ここでは、FAA自家用操縦士学科試験問題の中から、質問の多い問題を解説しています。
今回は、航法の問題です。
例題
408. H983 PVT
(Refer to figure 24.) While en route on Victor 185, a flight crosses the 248° radial of Allendale VOR at 0953 and then crosses the 216° radial of Allendale VOR at 1000. What is the estimated time of arrival at Savannah VORTAC?
A) 1023.
B) 1028.
C) 1036.
航空路 V-185 を飛行中、0953にAllendale VOR のラジアル248を通過し、1000にはラジアル216を通過した場合、Savannah VORTAC の到着予定時刻は? という問題です。
上図の赤線はVFR航空路 V-185で、右上の Savannah VORTAC に向かっています。
今、Allendale VOR のラジアル248を09時53分に通過しました。
ラジアルは図の左上にあるAllendale VOR局から放射状に引いた緑線です。
この時のVORの指示は OBS を248 にセットしたら CDI の振れが0でFROMの表示になっているはずです。
7分後の10時00分にもう一度 Allendale VOR のラジアルを調べたら、OBSを216で CDI の振れが0でFROMの表示になりました。
これを地図上に赤と緑の線で記入したのが、上の図です。
赤の線(航空路V-185)とラジアル248の交点が、航空機が09時53分にいた場所です。
同様に、赤の線(航空路V-185)とラジアル216の交点が、航空機が10時00分にいた場所です。
この7分間の移動距離を測定すると10NMでした。プロッターがあれば測っても良いのですが、上図は正しい縮尺ではありません。そのような場合、付近の緯度目盛りを使用してください。ひと目盛が1NM(Nautical Mile)です。
同様に、1000の位置から Savannah VORTAC への距離を測ると、40.00NM ありました。
7分で10NMを移動する航空機は40NMを何分で移動するでしょうか?
計算しても良いのですが、ここはフライトコンピューターを使いましょう。
外尺の10(NM)と内尺の70(7分)を合わせます。そして、外尺の40(NM)に対応する内尺を読みます。
28(分)
10時00分にラジアル216を通過した航空機はその28分後、Savannah VORTAC 上空に到着します。
というわけで、答えは (B)の1028です。
問題からちょっとそれますが、
この航空機の速度は何ノットでしょうか?
上のコンピューターの図を見るとすぐにわかります。
いかがですか?フライトコンピューターはとても便利でしょう?
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おわり